プライベートバンクはスイスが発祥ということは多くの方が知る限りだと思います。

その歴史は古くプライベートバンクは高貴なサービスを資産家に提供し続けてきました。

スイスでは設立してから200年を超える伝統的なプライベートバンクも現存します。

今回の記事ではプライベートバンクの成り立ちや歴史について現在まで遡ってご紹介します。

 

〈プライベートバンクが誕生した背景とは?〉

前述の通りプライベートバンクが誕生したのは今から300年以上も前に遡ります。

発祥の地はスイス。

当時スイスは外国へ出稼ぎに行く傭兵業が盛んだったことはあまり知られていません。

傭兵とは命を懸けた仕事です。

家主が仕事で命を絶たれ、そのことで残された妻や子などの家族や築いてきた資産が危険に晒されることも頻発しました。

そういった時代背景において傭兵一族による「資産を管理し守ってほしい」というニーズが高まり起こったのがプライベートバンクの始まりです。

傭兵一族の資産を守り、次世代へ継承していくという伝統的なプライベートバンクのDNAが現在にも紡がれています。

プライベートバンクと言えば実態がよくわからなくてもスイスと連想される方も多いことでしょう。

今でもスイスはプライベートバンクの業界としては聖地と位置づけされていますが、それにも理由があります。

スイスは遥か昔から永世中立国として有名であることはご存じだと思います。

昔から争いの絶えないヨーロッパにおいてはスイスの独特の立ち位置というのは貴重でした。

不可侵の国であるということは資産を守るのに適しているということです。

プライベートバンクである銀行家は場所の優位性を昔から有効に活用していました。

そしてプライベートバンクの土台がスイスに置かれていた理由がもう一つあります。

300年も前にスイスの銀行法で定められた顧客情報の守秘義務です。

資産家の方でも「スイスのプライベートバンク」と聞くと「なんだか怪しい」という印象を未だに持っている人も少なくありません。

それはかつてのスイスの金融業界における突出した守秘性の高さであることが要因でしょう。

警察からの依頼だったとしてもよほどの犯罪性の高さでない限りは顧客情報を露出させないことがスイスのプライベートバンクのプライドでした。

現在でもプライベートバンクの口座は個人名などを使わずに番号のみで表す「ナンバーアカウント」が使われているほどです。

(今は新規顧客に対してのナンバーアカウントは廃止されています)

 

〈プライベートバンクの近代史とは?〉

「何が何でも顧客と資産を守る」という頑なな態度が世界中の資産家や富裕層から絶大な信頼を得ていたスイスのプライベートバンクですが、その守秘性神話も21世紀に突入し崩壊しました。

2007年にイギリス系の銀行HSBC(香港上海銀行)の子会社であるHSBCプライベートバンクが拠点とするスイスのジュネーブで起こした情報漏えい「スイスリークス事件」が起きました。

これはHSBCの情報技術者だった男性がフランス政府に顧客ファイルを提出。

HSBCは200カ国以上の顧客の脱税を幇助したとされました。

顧客ファイルの総残高は1190億ドルにまでのぼったと言われています。

このことを皮切りにスイスに対する風当たりは厳しくなります。

2008年にはアメリカはリーマンショック以降に脱税目的でスイスに口座開設した自国民を摘発し、スイスの複数の銀行に対して脱税幇助の疑いで訴訟し多額の罰金を要求しました。

2009年にはアメリカのオバマ大統領がスイスのプライベートバンクのUBSに対してアメリカ人の口座開設者リストを開示するように要求しました。

UBSはスイスのみならずアメリカや日本など広くサービスを提供している大手プライベートバンクです。

UBSはアメリカでの経済活動の停止を交渉の場において触れられたため、結局オバマ大統領の要求を飲み4,000人以上のリストを開示し総額7億8,000万ドルの罰金を支払いました。

アメリカの司法当局の調べによるとスイスでのアメリカ人の口座開設者人数は2万人いるとされ毎年3億ドルの脱税がされていると推測しました。

スイスでは日本と違い無申告は違法とされていないので資金の出処などを掴むのは難しいとされていましたが、UBSのプライベートバンカーは太客のためにダイヤモンドを密輸したり、その際に使う連絡手段をプリペイド式の携帯電話で他国の通信網を経由して連絡したりとやり過ぎて脱税に積極的にサポートしてしまった様です。

このUBSの行動は近代プライベートバンクの利益追求姿勢が如実に反映されており、伝統的プライベートバンクの在り方と違いが伺えます。

2010年にはスイスの隣国であるイタリア政府が動きました。

アメリカの例の様にイタリア政府はスイスの口座開設者に対して「1年の間にイタリアに資産を戻す様に。期限内に提案を飲めば過去の詮索はしない」と異例の措置を取りました。

このことが原因で多くのイタリア人がスイスから自国へ資金を引き上げました。

2012年には1741年創業の老舗プライベートバンクのウェゲリンがアメリカに対して脱税幇助を認めて多額の罰金を支払った後に廃業しました。

 

〈プライベートバンクの情報守秘性の実態とは?〉

これらの出来事から世界は資産隠蔽や脱税に対しての目を厳しくしており、アメリカが旗振り役になって金融機関への透明化を強いている状況です。

では実際にスイスのプライベートバンクの口の硬さはいかほどなのでしょうか。

スイスの投資顧問会社役員によると「日本の国税局から銀行に直接問い合わせがあっても応じることはありません。都度要請に対して安易に対応していては金融立国としての信頼が失墜します。裁判所の令状がない限りは第三者に情報を開示することはありません。」と述べています。

1920年に設立されたスイスの伝統的プライベートバンクのバウマンも「マネーロンダリングなどの明らかに犯罪性が高い場合を除き個々人の脱税容疑で情報開示に応じることはない。」と同じことを述べています。

とはいうものの日本と租税条約や租税協定を組んでいる国や地域では、国税庁は現地の税務当局に依頼して金融機関が保有する情報の開示を要請出来るようになっています。

国外財産による税制は実際のところは曖昧でケースバイケースなのが実態です。

ただ国内のみならず世界的に企業や個人の資産を把握しようとしている流れがあることは頭に入れておきましょう。

合わせて読みたい▼

スイスの銀行やプライベートバンクの情報守秘リスクとは?

プライベートバンクを活用して日本の高い税金から逃れられるか?

資産保全や節税のためにはギリギリのラインを攻めることが大切ですが、これはラインが明確になっているからこそ出来ることです。

輪郭のはっきりとしない危ない橋は渡ってはいけません。

国内の日系や外資系のプライベートバンクを活用しているのであれば各社で差はあれど日本の税制に合わせた動きが出来ますが、スイスの伝統的プライベートバンクを活用している状況であれば注意が必要です。

スイスをはじめとしたヨーロッパでは日本とは全く税務や法務に関するルールが違います。

プライベートバンクのある拠点の現地ルールに偏った解釈で資産保全を考えていると上記の様な不測の際に一発アウトも可能性はゼロではありません。

重加算税で要請される額は多額で融資も受けられず、前科がついてしまうと社会的にも経済的にも再起不能なほどのダメージを負ってしまいます。

伝統的プライベートバンクでは資産運用におけるノウハウ強みはありますが、日本における税務や法務に対しての意識が低いことは否めません。

 

〈資産保全の新しいルール〉

前述の様にこれからはスイスの情報守秘の盾で資産を守ることは通用しなくなりました。

日本人富裕層が資産を守るためには税制と真っ向から向き合って、税務や法務や各業界の包括的な知識から柔軟に節税スキームを創出していくことがバンカーに求められます。

因みに2017年1月からは相続や贈与対策や法人税対策に効果が大きいことでキャプティブスキームが大きな注目を集めています。

トヨタ自動車や三菱重工など大企業経営者しか知らなかったスキームですが中小企業でも広く知られるようになりました。

しかしキャプティブを扱える金融機関は非常に限られています。

 

合わせて読みたい▼

キャプティブのメリットとデメリットや設立方法とは?

キャプティブで節税をする前に知るべき実態と業界裏話とは?

幅広い知識と各業界の専門性を融和させることで生み出されたスキームなので、数年で人事異動が発生してしまう大手プライベートバンクではなかなか提供することが出来ないサービスですが、スキームを設計することが出来れば大きな効果が期待できます。

ただ提案できるエージェントが少ないのでまずは情報収集をすることがポイントだと思います。

スイスの伝統的なプライベートバンクを活用する際には守りの面ではセカンドピニオンを用意しておくことが重要です。

 

【プライベートバンクで口座開設する前に基本的な情報を理解しておくことが何よりも大切です】

実はわたくしは過去に運用でまとまった利益を作ることができました。

それを原資にして資産運用や資産保全に取り組むために、いくつかのプライベートバンクを比較したことがあります。

とはいうもののプライベートバンクも記事でも述べているとおり、ビジネスで運営しています。

幅広いサービスが確かに魅力的ではありましたが、友人からは「金融商品の営業が正直しつこいよ…」などとも聞きます。

ですのでプライベートバンクの少し情報を聞いただけで「何だか良さそう」という単純な理由だけで口座開設することはあまりおすすめしません。

 

プライベートバンクで安易に口座開設をする前に

・契約を考えているプライベートバンクのビジネスモデルがどうなっているのか?

・リスクやデメリットは何なのか?

・どういう仕組みになっているのか?などをきちんと理解することが大切です。

それらを理解せずに安易にプライベートバンキングサービスで口座開設をして

金融商品や不動産のセールスを必死にされるだけで「こんなはずじゃなかった」という人は少なくありません。

しかしプライベートバンク選びに失敗してしまう根本的な原因は、単純に良質な情報が少ないことが挙げられます。

要らぬ失敗をしないためにも必要なことは良質な情報を取ること、基本の理解が大事です。

因みにわたくしが現在、プライベートバンキングサービスとして利用しているのは「匠投資顧問株式会社」というところです。

ここは手数料形式が「ブローカーレッジモデル」という金融商品のセールスも全くなく、「フィーモデル」で同じ方向性を向くことが出来ること。

そして、販売会社ではなく完全に中立な立場で情報提供してくれることに加えて、海外の資産保全の情報なども提供してくれることが魅力で口座開設をしました。

ここのプライベートバンキングサービスをしている方が執筆した「99%のプライベートバンカーが伝えない1%の真実」というメルマガがあります。

資産形成を考えてプライベートバンクに口座を開設するのであれば

まずは事前に知識を入れてから検討されることをおすすめします。

業界の裏側を教えてくれているので参考にはなると思います。

わたくしはまだ40代の若造でプライベートバンクの知識が全くないところから個人的に色々とお世話になっています。

このサイトで紹介する許可を頂いたので、以下にリンクを貼り付けをしておきますので口座開設に着手される前に参考にしてみて下さい。

メルマガレポートはわたしが執筆したものではなく、第三者機関の金融専門家が発行したものですが無料で良質な情報なのでこれから検討をされる方には良いと思います。

本来は完全紹介制で登録者数に上限があるようなので情報を参考にするのであればお早めに

 

【推奨メルマガ(無料)】

 


【その案件は本当に大丈夫ですか?】

プライベートバンクで安易に口座開設をする前に必ず基本的なことの理解をしておくことをおすすめします。

なぜなら、プライベートバンクのスキームの構築が本当に最良のものかどうかが自身では気付きにくいからです。

過去には不動産会社と手数料のキックバックをする業務提携して、私欲で不動産をやたらセールスされたケースもあります。

もしも近くに詳しい方がおられない場合は、ご相談・お問い合せ頂いても構いません。

ただ、わたしも普段はサラリーマンをしているので返信に時間がかかる場合もあります。

ご了承をお願いします。

お問い合わせはこちらから

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。