海外投資の業界では様々な仲介業者や紹介代理店が蔓延っています。
特に海外積立ファンドの保険商品においては紹介代理店の多くが、金融素人集団でネットワークビジネス的に活動をしており業界自体が荒れています。
(「無料でIFAを紹介」と謳っているところもしかり…)
勿論、海外積立投資を扱っている民間業者の、ほとんどが金融庁からの認可のない無資格業者です。
詐欺・悪徳業者や金融素人ネットワーカーは海外投資セミナーや勉強会と称してイベントを開催し動員した聴講者に営業をかけます。
「少し勉強にでも…」と参加したつもりでも甘い言葉を並べてセールスをかけてきますので注意が必要です。
今回は海外投資業界に蔓延る悪徳業者や金融素人ネットワーカーの特徴に触れていきます。
【海外積立の詐欺・悪徳業者の特徴①:甘い言葉ばかり並べる】
「税金がかからない」、「海外は国内と仕組みが違ってお金が増える」、「利回りが平均して約10%」というキーワードばかりが出てきたら要注意です。
なぜなら多くの業者はこれらの甘い言葉を並べて契約を獲得するのに必死だから。
もちろん、それは契約したコミッションが大きいからにほかなりません。
一見するといかにもらしい納得できるような文言に聞こえますが 甘い言葉が出てきたら「なぜ?」と納得をするまで必ず数回掘り下げて理由を聞いてみて下さい。
言葉が詰まったり、しどろもどろで道理が通っていない説明をしていないか冷静に判断しましょう。
怪しいと感じた場合はその業者から契約してはいけません。
【海外積立の詐欺・悪徳業者の特徴②:金融詐欺商品を抱き合わせで販売している】
いつの時代も金融詐欺商品は出回っています。
時代によって手段もコロコロと変わり、引っかかってしまう一般の方が後を断ちません。
また金融詐欺商品とは知らず真っ当な金融商品と信じて紹介している紹介者もいますので残念でなりません。
金融詐欺商品の代名詞ともいえるものが「月利配当型の投資案件」です。
その中でも代表的なものが1口=100万円程で毎月2~6%の配当が望める、というものです。
月利配当の投資話が来たら100%断りましょう。
この手の詐欺商品は初めの1~2年はまともに配当を出して信用させて増資を促します。
ある程度まとまったお金が入ってきたタイミングで業者は姿を消します。
最近ではアプリと連動させて大手銀行と取引している様に謳ったものもありますが騙されないように…
月利配当の詐欺商品へ出資を検討されている方の多くが「この人ならば安心できるから大丈夫」と言います。
この考えがよぎったのであれば既に冷静な判断が出来なくなっているという証拠です。
投資は運用ロジックが大切です。
「どの様に運用されているのか?」・「どの様に配当が出されているのか?」冷静に客観的に判断して下さい。
この手の詐欺業者のよくある謳い文句を紹介します。
『海外積立の毎月の積立金額が○万円ですよね?○○○万円をこの商品に出資すると毎月の積立金額が賄えます』 と唆して
今もどこかで金融知識のない一般人からお金を巻き上げています。
【海外積立の詐欺・悪徳業者の特徴③:香港投資ツアー費用が高額】
2017年ごろからかなり数は減ってきましたが、香港へ投資口座開口でツアーを組んでいるところも珍しくありません。
口座開口代理業という業者が業界には存在しておりツアーを斡旋しています。
費用としては交通費や宿泊費以外に数万円が口座開設手数料として必要になります。
詐欺・悪徳業者はツアー費用総額で30万円以上の金額を請求します。
しかし、よくよく考えると香港までエコノミークラスで渡りホテル宿泊をしても15万円以上のお金がかかることはありません。
高額な有料セミナーなども怪しさ満点といってもよいでしょう。
そして以後、ツアー費用以外にも解約や諸手続きの際には何かにつけて手数料を課してきます。
それらのコストを支払っていたら資産運用どころではなく、単にお金をむしり取られるだけです。
話を提案してきた紹介代理店が詐欺・悪徳かどうかをしっかりと見極めることが大切です。
【おまけ:FP(ファイナンシャルプランナー)でも注意が必要】
FP事務所はお金に関するプロなので安心できる方も多いのではないでしょうか。
しかし、実はFP事務所でも油断は禁物です。
金融庁の登録・認可をして海外積立投資や海外投資の投資助言をしているところは非常に限られています。
因みに海外積立投資を勧めてくるFP事務所も紹介すると紹介者にコミッションが出る仕組みになっています。
ほとんどがコミッションを受け取って違法に営業活動を行っているFP事務所だと思ってください。
もちろん、認可なく海外積立投資案件や金融商品を販売してコミッションを得るのは違法行為にあたります。
海外積立投資はFP事務所であっても潜りで活動をしている違法業者からの契約は避けましょう。
なぜなら、そのFP事務所に業務停止命令がいつ発令するか分からないから。
そうなれば契約者がその後のフォローも受けられずに海外積立難民状態に陥ることになってしまいます。
実際に海外積立商品を紹介、斡旋していた個人数名が逮捕されたという事例も多数出ています。
また、集団訴訟問題に発展しているケースも多数出ています。
実際にFP事務所経由で海外積立を契約してトラブルになった事例も存在します。
(契約以後の方がお付き合いする期間がながくなることをお忘れなく!)
因みにトラブルのもとになる多くがFP事務所の廃業によるものです。
海外積立では契約後にもクレジットカードの変更や住所変更、積立金額の減額など諸手続きが必要です。
そのフォローをするのは紹介者である場合がほとんどです。
FP事務所の廃業に伴って紹介者と連絡が取れなくなってしまい難民状態に陥ってしまうという事例が実は少なくありません。
【海外投資の詐欺で失敗しないために必要なこと】
詐欺で痛い目に遭わないためにとても重要なことは「情報提供元の会社・個人の社会的信用」です。
例えば上場企業の役員の立場であれば言動や発言には社会的責任が伴います。
もし立場のある人が不謹慎でうかつな発言をしようものならば、自らの立場を失いかねません。
一方で聞いたことのない会社や個人、更にはネット上で実態のない会社の情報には一切の責任がありません。
嘘をつこうが騙そうが都合の良いことを発信出来ます。
社会的信用というのは社会で認められているものですので、一般的に世間に公表されているものです。
例えば上場企業の役員や金融機関、公的機関が認可する資格やライセンス、税理士、弁護士などの士業も社会的信用は高いといえます。
(所在が分からない「○○協会認定」という表現は怪しいので注意)
投資詐欺を行う殆どの業者が社会的信用のないどこの誰だか分からない人間です。
表面上の人の良さだけを信じて詐欺に対する嗅覚が働かない人や
社会的信用を気にしない人は自分の大切なお金を簡単に預けてしまって投資詐欺に引っかかってしまいます。
投資案件を持ってきた方の社会的信用には目を向けるようにしましょう。
一番手っ取り早い方法は「金融ライセンスを保有している会社・個人」なのかを確認することです。
それがないのであれば代表者に担保を差し出すように依頼しましょう。
【海外投資詐欺業者の常套手段とは!?】
非常に多いのが高配当を謳う月利制の事業ファンド、FXファンドです。
中には運用スキームを一切伝えないテキシアという悪徳詐欺業者も紙面を賑わせました。
これらの運用商品を謳った儲け話は高配当をチラつかせて、あたかもそれがずっと続くかの様な誘い文句で素人からお金を引き出します。
最初は警戒心を抱くのを見越して少額から勧めるのがよくあるパターンです。
少額といっても一口100万円ですので一般家庭からすると小さなお金ではありません。
出資後数ヶ月は当初通りの配当を出して安心感を与えます。
そこで時間が経ったあと、更に追加出資を促して姿をくらます。
これら一連の流れがいかなる種類の投資案件でも共通する詐欺の常套手段です。
その後は名前を変えて再び似たような案件で詐欺行為を実行します。
投資詐欺がこの世からなくなることは現実的にはありません。
こういった被害に遭わない様にするためには「お金の知識をつけること」以外にありません。
・どの様に配当を出すのか?
・理論的に可能なのか?
・実績の裏付けはあるのか?
などの幾つかのポイントがあります。
「この人は信頼できる人だから大丈夫…」という判断は客観的な思考が出来なくなっている状態なので注意して下さい。
金融機関以外からの投資案件には原則出資しないことがシンプルな予防策です。
【実際にあった悪徳詐欺業者の摘発事例】
証券取引等監視委員会で実際に処分が下った実例の極一部を紹介します。
毎年80~100件/年の摘発がありますので全てをご紹介することは出来ませんが
いかにも社会的信用のありそうな業者名や案件を転載しますので今後の参考にして下さい。
・『株式会社瀬戸内ファンドの運営管理を1人で行っていた池田佳弘の所在が不明になった。
資産を運用した記録がないことから運用実態の確認が出来ない状況とのことで検査、摘発に係った。』
・『東岳証券株式会社が適格機関投資家出資を行っているファンドが実在した。
しかし商品の内容としては適格機関投資家出資とは到底評価しえないものであった。
投資者の保護上重大な問題があると認められ摘発に係った。』
【要項】
ここで書き残した詐欺・悪徳業者の所業はほんの一例です。
書こうと思うとあまりにも事例が多いために今回は代表的な例をピックアップしました。
今後も悪徳業者や金融素人による紹介代理店の数はどんどん増えていく恐れがあります。
手口も時代を経るごとに変わり巧妙になっています。
特に海外積立投資は民間の無資格業者も参入しているので、提案してきた業者が信用に足るのかは慎重に見極める必要があります。
とはいうものの語学が苦手だったり海外投資に関して初心者の場合は海外投資を始めるにあたっては紹介者の力が必要です。
しかし悪徳業者や金融素人から契約をして投資をしていたとしたら悲劇です。
手続きをしたくても出来ない、何かにつけて高額な手数料を課せられる…となると運用どころではありません。
海外積立投資では運用以外にも大切なことは契約後のフォローです。
契約後には〈住所の変更〉、〈取り崩し手続〉、〈クレジットカードの変更〉等々の諸手続きが必ず必要になってきます。
しかし海外積立界で頻繁に横行しているのが金融素人による契約後の杜撰なフォローです。
海外積立投資を契約した後は多くの場合が諸手続きは紹介者を通じて行います。
とはいうものの契約後にコミッションを貰うだけ貰ったら連絡が取れない、フォローが杜撰で諸手続きが出来ないというトラブルがかなり多いのが事実です。
あまり知られていない紹介者サイドの裏事情に関してですが 海外積立投資を契約させたい業者はコミッションを初期口座期間の2年間に数回に分けて得ます。
この初期口座期間に解約をされるとコミッションを戻入しなければいけなくなります。
その為、契約後2年は解約されない様にフォローを行うものの 2年以降は連絡が取りづらくなったり諸手続きがスムーズに行えないという事例がかなり多いです。
紹介代理店は資格もない金融素人やネットワークビジネス的に参画している場合が非常に多いので注意が必要です。
契約を促すために放った甘い言葉に契約者が振り回されるということも往々にしてあります。
海外積立投資はしっかりと理解して向き合えば魅力の多い金融商品ですが、この【誰から加入するか】で大きく魅力度合いは変わります。
紹介者が信用に足る人物か否かはしっかりと見極めて下さい。
【海外投資の着手前には基本の理解が何よりも大切です】
海外投資の情報はちゃんと取扱いが出来れば経済を豊かにしてくれるものです。
しかし海外積立や海外投資は「何だか良さそう」という単純な理由だけで始めてはいけません。
というのもサイト管理者のわたくしも2009年9月に海外積立投資を契約して 1年も経たない2010年4月の段階で紹介業者が廃業し連絡がつかなくなったことで海外積立難民になった経験があります。
更に斡旋した業者は運用シュミレーションで「毎年年利12%」と言っていましたが 実際に過去3年の利回りを調べてみるとマイナス2%でかなり誇張していたことが分かりました。
そして資産運用においても考え方を間違って大きく損失を抱えたことがあります。
それらの原因というのも
・情報の出処が確かなのか?
・リスクやデメリットは何なのか?
・どういう仕組みになっているのか?などをきちんと理解していなかったからです。
これらを理解せずに安易に海外投資に着手して「こんなはずじゃなかった」という人はわたくしを含めて少なくありません。
そして「リスク許容度を間違えたり」、「詐欺に引っかかったり」、「提案者が実はちゃんと理解していなくて契約者が困ったり」と問題を抱えた人を多く見てきました。
しかし、根本の原因は海外の投資に関する良質な情報が少ないことが挙げられます。
要らぬ失敗をしないためにも、大切なことは良質な情報を取ることが大前提です。
ちなみにわたしが当時運用に関して頭を抱えていた時に知人から教えてもらったのが、海外投資において金融庁に投資助言をする認可を正式に受けている数少ない独立系金融機関の投資顧問会社です。
当然、私も金融機関にいる人間ですから、相当にこの投資顧問会社の下調べをしました。
結果、わたしは最後の駆け込み寺としてここに行き着いたのですが、担当の方も真摯に対応してくれて窮地を救ってくれました。
以降は金融機関に勤務している身でありながら顧客としてお世話になっています。
また私の担当の荒木大志さんが投資家向けに限定配信しており、今では金融や海外投資の業界で多くの人が登録して有名になっているメルマガがあります。
基本を理解するのに分かりやすく書いてあるメルマガなんですが 実際に荒木さんに問合せをして貼り付けの許可を頂いたので以下にリンクを貼っておきます。
メルマガはわたしが執筆したものではなく第三者機関のものですが
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登録者数に上限があるようなので情報を参考にするのであればお早めに!