海外積立ファンドでは様々な民間業者が販売活動を行っています。
今回はFP(ファイナンシャルプランナー)から海外積立ファンドの投資を提案された事例です。
FPはお金のプロと一般的に認知されていますが
実は海外積立ファンドにおいては実は少ない知識や情報にも関わらず提案している場合も少なくありません。
【海外積立ファンドの投資でプレミアトラストをFPに提案されたけど…】
今回はFPに海外積立ファンドを提案されたはいいものの、不安になって相談された30代女性の事例です。
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『はじめまして。
海外投資について検索していたところサイトを拝見し、メールをさせて頂きました。
夫が38歳で私が32歳で第一子の出産が控えているのですが、学資目的の資産運用を検討しています。
住宅を購入した際に相談したFPと再度連絡を取ったところ海外積立ファンドを提案されました。
そこで伺った内容として
・学資保険は下火傾向にあり、元本割れする商品が多い
・15~20年の長期契約となるので、変額保証の保険商品か外国投資で資金を増やすことが望ましい
・外国投資は為替リスクは伴うが、元本保証があるものもあり利回りが良い
という理由からプレミアトラストのプロベスト(積立)元本確保型を強く勧められています。
外国投資は魅力的には思いますが、海外投資に関して無知なことに加えて
FPの必死とも映る営業セールスに抵抗を感じています。
「利回りが良い!」、「元本確保!」と会う度に勧められますが中身に関して問うと「難しい内容だから」と言われる始末。
現在は私たちの資金計画としては別で行っている積立でも赤字になることはなさそうなのですが、少しでも資金が増やせたら良いかなと思っています。
実際にプレミアトラストという会社の外国投資が今後も見据えて安全なのか?
それとも他の方法を考えたら良いのかアドバイスを頂けますと幸いです。
お忙しい中でお手数をおかけしますが、ご返信頂けますと幸いです。
宜しくお願い致します。』
順番に見ていきましょう。
①【海外積立ファンドの投資では信用性の高い会社を選ぶことが大切】
海外積立ファンドの投資においてファンドを扱う会社には二種類あります。
インベスターズトラストやRL360といった「保険会社によるもの」とプレミアトラストやコーンヒルなどの「信託会社によるもの」です。
これらは会社の種類が単純に違います。
保険会社は本業の保険が会社のキャッシュフローのベースとなって活動し運用をしています。
一方で信託会社というのは文字通り信託業務を生業としています。
信託会社は金融機関ではありますが保険会社と比較すると容易に会社を作ることが出来ます。
海外の信託会社の中には会社の中にキャッシュがないのに存続しているところもあり活動実態が掴みにくいのが実態です。
今回相談者である女性が提案されたプレミアトラストは信託会社です。
信託会社が全ていけないというわけではありませんが信託会社の特徴を知っておいて損はありません。
因みにプレミアトラストは日本国内で出回ったのは2016年頃からです。
会社の歴史としても浅く2007年です。
また運営母体であるプレミア・アシュランス・グループはケイマン諸島登記で実質拠点が米国フロリダと分かりにくい構図になっています。
米国を拠点に金融機関としての若干の経験があるとのことですが運営の実態や内容は明らかではありません。
海外投資では様々なリスクがあります。
資産運用が目的であるならば、その他のリスクは最大限取り払っておくことが大切です。
②【海外積立ファンドの投資ではIFA一社専属の積立商品には注意が必要!?】
海外積立ファンドではよくF1レースに例えられます。
保険会社や信託会社が〈車〉でIFAが〈ドライバー〉です。
この際に大切なことは車のポテンシャルをドライバーがどれだけ引き出すことが出来るかです。
海外積立ファンドではIFAが肝心です。
投資家の資産運用の方向性に沿った運用を実現しているか否かで決めることが出来ればベストです。
しかし長いスパンで考えるとIFAの運用が芳しくない状態になることも想定しておかなければいけません。
その場合はIFAを移管して心機一転し再度運用に望むことが出来ます。
因みにケイマン登記のプレミアトラストを扱っているIFAはシンガポールのハリスフレザーに限られています。
そのため契約後にリスクや不安を運用面で抱えても途中でIFAを変更することは出来ずに継続を強いられます。
契約後のリスクを考えたらIFAを変更することの出来る会社の方がリスクヘッジの面で好ましいです。
③【元本確保型の海外積立投資商品に対する専門家からの見立てとは?】
プレミアトラストやインベスターズトラストが提案する〈元本確保型〉の商品ですが金融機関関係者や専門家の間では懐疑的に見られています。
会社の歴史も浅いことに加えて、会社規模からも保証となる担保が不透明であるためにお勧めされてはいません。
また運用は株式で行うにも関わらず、元本を保証すること自体が一般的な運用ではありえません。
商品構成も複雑で元本確保に対しての明確な説明もアナウンスもされていないという状況からみても信頼性は低いとプロからは感じられています。
因みに「元本確保型」という響きは日本人が好むキーワードです。
一方で商品構成などの裏が専門家の間でも取れていないのが実態です。
商品リスクも理解しておきましょう。
④【海外投資の提案者がFPでも注意が必要】
海外積立ファンドをFPの方が提案してくれれば安心が出来るかもしれません。
しかし注意が必要です。
なぜなら実はFPから海外積立ファンドを提案されてトラブルになっている事例も少なくないからです。
海外積立ファンドでは契約後に〈住所変更〉や〈取崩申請〉などの諸手続きは紹介者経由で行います。
FP事務所の廃業や倒産、死亡で契約後にサポートを受けられないという事例が頻発しています。
FP事務所も結局は一個人が紹介代理店という形で提案しています。
海外積立ファンドを検討する場合は財政基盤がしっかりとしたところから契約をしましょう。
【要項】
プレミアトラストは信託会社で実はかなり透明性が低い金融商品です。
元本確保という反面で様々なリスクも存在するので注意が必要です。
他にもプレミアトラストは紹介者にとってはコミッションが多いという特徴があります。
売りやすい上にコミッションも高いので提案する側にとっては好まれています。
そして販売網としてはネットワークビジネス的に展開している金融素人が積極的に紹介しているという実態もあります。
この様な荒っぽい売り方をされる商品が長続きすることは考えにくいでしょう。
会社リスクを横目にプレミアトラストやプレミアトラストを積極的に勧めてくる方には注意をした方が良いのは言うまでもありません。
【海外投資の着手前には基本の理解が何よりも大切です】
海外投資の情報はちゃんと取扱いが出来れば経済を豊かにしてくれるものです。
しかし海外積立や海外投資は「何だか良さそう」という単純な理由だけで始めてはいけません。
というのもサイト管理者のわたくしも2009年9月に海外積立投資を契約して
1年も経たない2010年4月の段階で紹介業者が廃業し連絡がつかなくなったことで海外積立難民になった経験があります。
更に斡旋した業者は運用シュミレーションで「毎年年利12%」と言っていましたが
実際に過去3年の利回りを調べてみるとマイナス2%でかなり誇張していたことが分かりました。 そして資産運用においても考え方を間違って大きく損失を抱えたことがあります。
それらの原因というのも
・情報の出処が確かなのか?
・リスクやデメリットは何なのか?
・どういう仕組みになっているのか?などをきちんと理解していなかったからです。
これらを理解せずに安易に海外投資に着手して「こんなはずじゃなかった」という人はわたくしを含めて少なくありません。
そして「リスク許容度を間違えたり」、「詐欺に引っかかったり」、「提案者が実はちゃんと理解していなくて契約者が困ったり」と問題を抱えた人を多く見てきました。
しかし根本の原因は海外の投資に関する良質な情報が少ないことが挙げられます。
要らぬ失敗をしないためにも必要なことは良質な情報を取ること、基本の理解です。
わたしが当時運用に関して頭を抱えていた時に知人から教えてもらったのが「匠投資顧問株式会社」というところです。
ここは海外投資において金融庁に投資助言をする認可を正式に受けている数少ない金融機関です。
わたしはここに最後の駆け込み寺として行き着いたのですが真摯に対応してくれて窮地を救ってくれました。
以降は金融機関に勤務している身でありながら顧客としてお世話になっています。
因みにこの匠投資さんが投資家向けに限定配信しており、今では金融や海外投資の業界で多くの人が登録して有名になっているメルマガがあります。
基本を理解するのに分かりやすく書いてあるメルマガなんですが 実際に匠投資さんに問合せをして貼り付けの許可を頂いたので以下にリンクを貼っておきます。
海外投資や資産運用を検討している方は曖昧な状態で着手される前にまず参考にしてみて下さい。
メルマガはわたしが執筆したものではなく第三者機関のものですが
無料で良質な情報なのでこれから検討をされる方はまずここから情報を収集されることをおすすめします。
お客さんのフォローができる人数制限があるようで登録者数にも上限があるそうですので情報を参考にするのであればお早めに