海外積立投資の契約者の増加に伴って「海外積立難民」という言葉の認知度も比例して増えています。
海外積立難民とは海外積立を契約後に紹介者と連絡が取れなくなって「住所変更」や「取崩申請」などの諸手続きが出来なくなってしまった方を指します。
今回は海外積立難民になった方からの相談事例を紹介します。
【海外積立投資の紹介者と連絡が取れなくなったけど…】
『 匿名希望です。
私はスタンダードライフ社のハーベスト101を2011年10月に20年満期で契約しました。
ちょうど円高の時で2年間はボーナス期間とのことで、積立額を多めにして開始しました。
香港での契約後、日本の斡旋会社とは連絡が取れなくなり、2年後に減額をしようとした時は香港の現地法人の日本人に相談しました。
最初のうちは香港の現地法人の日本人の方とは連絡が取れていましたが、香港で暴動(デモ)が起きたあたりから連絡が取れなくなりました。
急速に円安が進み、積立額を再度減額し、いったん積立停止の必要に迫られました。
仕方がないのでスタンダードライフ社のホームページから英語でメールをして手続きをしました。
現在は積立を再開していますが今の融通性のないIFAで続けていってもいいものか?
今後も手続きにエネルギーを要することになると億劫な気持ちです。
周囲に相談出来る人もおらず。 何かいいアドバイスや相談先はありませんでしょうか?
私は関西在住でIFAは信誠財富有限公社です。』
相談者の方は契約後に海外積立難民で諸手続きをするにも大変なエネルギーを要された様子です。
海外積立難民にならない様に幾つかポイントを挙げておきます。
①【海外投資紹介業者の実態】
海外積立ではアフターサポートが運用成績と同じ大切です。
海外積立契約後はカスタマーサポートは基本的には紹介業者経由になります。
つまり契約後のことを考慮する、どの保険会社やIFAに契約するかということよりも【誰から契約するか】が非常に重要です。
契約後には〈住所変更〉、〈取崩手続〉、〈クレジットカードの変更〉等々の諸手続きが必ず必要になってきます。
しかし海外積立業界で頻繁にトラブルが起きているのが、この契約後のアフターサポートのずさんさです。
今回の事例の様に「契約後に紹介者連絡が取れない」、「管理がずさん」といったトラブルがかなり多いのが事実です。
あまり知られていない業者側の実態に関してですが 海外積立を紹介している業者は頭の中は「契約させたい」の一心です。
理由は明確で紹介コミッションが積立金額×積立期間に応じて紹介者に反映されるからです。
紹介コミッションは契約後から24ヶ月の間に数回に分けて紹介業者に支払われます。
24ヶ月までに解約されてしまうとコミッションの戻入となる為、解約されない様に始めのうちはアフターサポートを行いはしますが 25ヶ月以降は連絡が取りづらくなったりスムーズに行えないという事例がかなり多い様です。
海外積立の紹介業者は資格もない素人やネットワークビジネスの様に参画している業者が非常に多いので(99%)注意が必要です。
金融知識もないにも関わらず契約させるために甘い言葉を並べることで契約者が振り回されるということも少なくありません。
紹介業者側は海外積立の契約を欲しいばかりに「税金がかからない」、「運用利率が良い」などと言って契約を急がせるケースが非常に多いので注意が必要です。
海外積立はしっかりと理解して向き合えば魅力の多い金融商品ですが、【誰から加入するか】で大きく魅力度合いは変わります。
②【海外投資の斡旋会社が倒産】
海外積立難民になってしまう要因の一つとして考えられるのが日本の紹介業者の廃業・倒産です。
これはFP事務所で海外積立を契約した方に多いケースです。
FP(ファイナンシャルプランナー)はお金のプロで信頼がおける様に思います。
しかしほとんどが海外積立金融庁の認可を受けずに紹介をしていることが実は多い様です。
またFP事務所の経営が上手くいっているかは一見しただけでは分かりにくいです。
「元本保証」、「税金がかからない」、「高利回り」と甘い言葉を並べたり契約を急かす用だとFP事務所の経営は危ないかもしれません。
余談になりますが今回の相談者とやり取りをして分かってきたことですが
連絡が取れなくなった紹介会社は海外積立の契約と抱き合わせで「FXファンド」の詐欺金融商品を販売していたそうです。
結局、詐欺商品でお金を集めた後に持ち逃げし、意図的に会社を潰したため連絡が途絶えたとのことでした。
海外積立の契約で全うな金融商品を扱っていることを見せて信用を得て、次のFXファンドで更に大きなお金を回収して逃げるというのが計画だった様子です。
海外積立と抱き合わせでFXファンドを提案する業者は非常に多い様です。
FXファンドなど月利配当の怪しい投資話を持ちかける業者からはすぐに離れましょう。
③【金融素人業者には注意】
海外積立投資を契約者として加入して数ヶ月が経った後に紹介業者から「仕事としてやってみない?」とスカウトがかかる事例が増えています。
ネットワークビジネス的に組織を作ってコミッションを山分けしている業者が非常に多いのが実態です。
稼働する第一線の営業部隊は常に金融に知識のない素人になります。
一番トラブルが起きやすいのが紹介業者との関係も希薄なうちになんとなく友人知人を紹介して海外積立の契約に至ってしまった場合です。
曖昧な覚悟で始めた紹介なので紹介者が知識を深める意識もなく、アフターサポートのことすら知らない場合もあります。
サポートが必要と分かっていても紹介業者と連絡も取れず諸手続きに応じることが出来ないことも頻発しています。
困るのは契約者自身です。
海外積立を提案してきた紹介者が信用出来るか十分に見極めてから契約をしましょう。
④【悪徳業者には注意】
紹介コミッションが反映される24ヶ月を過ぎた後、アフターサポートが面倒になって契約者を投げてしまう悪徳業者もかなり多いので注意が必要です。
アフターサポートには業者側には1円も入りません。
手間だけがかかる、という業者側の都合で連絡が途絶えてしまうモラルのない紹介業者も多いので注意して下さい。
【要項】
海外積立難民になってしまうと「減額申請」や「住所変更」など諸手続きがスムーズに出来なくなるので莫大なエネルギーを要します。
間に入る紹介業者が鍵です。
契約後も廃業・倒産なくアフターサポートを任せられる信頼出来る業者か否かを見極めることが大切です。
中には抱合せで月利配当の怪しい金融詐欺商品を販売する業者やアフターサポートを投げてしまう悪徳業者もいるので契約する際には注意が必要です。
【海外投資の着手前には基本の理解が何よりも大切です】
海外投資の情報はちゃんと取扱いが出来れば経済を豊かにしてくれるものです。
しかし海外積立や海外投資は「何だか良さそう」という単純な理由だけで始めてはいけません。
というのもサイト管理者のわたくしも2009年9月に海外積立投資を契約して
1年も経たない2010年4月の段階で紹介業者が廃業し連絡がつかなくなったことで海外積立難民になった経験があります。
更に斡旋した業者は運用シュミレーションで「毎年年利12%」と言っていましたが
実際に過去3年の利回りを調べてみるとマイナス2%でかなり誇張していたことが分かりました。
そして資産運用においても考え方を間違って大きく損失を抱えたことがあります。
それらの原因というのも
・情報の出処が確かなのか?
・リスクやデメリットは何なのか?
・どういう仕組みになっているのか?などをきちんと理解していなかったからです。
これらを理解せずに安易に海外投資に着手して「こんなはずじゃなかった」という人はわたくしを含めて少なくありません。
そして「リスク許容度を間違えたり」、「詐欺に引っかかったり」、「提案者が実はちゃんと理解していなくて契約者が困ったり」と問題を抱えた人を多く見てきました。
しかし根本の原因は海外の投資に関する良質な情報が少ないことが挙げられます。
要らぬ失敗をしないためにも必要なことは良質な情報を取ること、基本の理解です。
わたしが当時運用に関して頭を抱えていた時に知人から教えてもらったのが「匠投資顧問株式会社」というところです。
ここは海外投資において金融庁に投資助言をする認可を正式に受けている数少ない金融機関です。
わたしはここに最後の駆け込み寺として行き着いたのですが真摯に対応してくれて窮地を救ってくれました。
以降は金融機関に勤務している身でありながら顧客としてお世話になっています。
因みにこの匠投資さんが投資家向けに限定配信しており、今では金融や海外投資の業界で多くの人が登録して有名になっているメルマガがあります。
基本を理解するのに分かりやすく書いてあるメルマガなんですが 実際に匠投資さんに問合せをして貼り付けの許可を頂いたので以下にリンクを貼っておきます。
海外投資や資産運用を検討している方は曖昧な状態で着手される前にまず参考にしてみて下さい。
メルマガはわたしが執筆したものではなく第三者機関のものですが
無料で良質な情報なのでこれから検討をされる方はまずここから情報を収集されることをおすすめします。
お客さんのフォローができる人数制限があるようで登録者数にも上限があるそうですので情報を参考にするのであればお早めに