海外積立ファンド、海外保険の投資を提案する業者は紹介コミッションが欲しいばかりに甘い言葉を並べて契約を促します。

中にはでっち上げのセールストークをしている悪徳業者や金融素人業者も多く存在するので契約前には注意をして下さい。

今回は金融素人のセールストーク代表例とも言うべき相談事例を紹介します。

 

【金融素人業者にRL360の海外積立投資を勧誘されて「税金がかからない」と言われた事例】

 

『海外投資を提案されて不安になったので相談させて頂きます。

私は神奈川県在住の中田(仮名)と申します。

 

不躾な質問になってしまい申し訳ないのですが、現在RL360社(旧:ロイヤルロンドン社)の積立商品を紹介されています。

提案された方からは

「格付けも高く、安定している会社なので月々50,000円で積立すれば、25年後には8%の複利運用で5,000万円になるよ。そこまでいかなくても倍にはなるよ」と言われています。

 

その方の運用報告書はまだ2年でしたが見せてもらいましたが、確かに2年で平均年利10%で運用されているのですが、これは本当に信用出来るのでしょうか?

税金に関しても「本来は払わないといけないが、今の日本の法規制だと払わなくても大丈夫」という様な事も言っていましたが大丈夫なのでしょうか?

 

その方以外に私の周りではこの様な積立商品に取り組んだことのある方がいないので、相談しようにもどうしたものかと思っておりましたのでメールさせて頂きました。

25年積み立てるだけで本当に5000万円や6000万円になるのか?

 

本当であれば日本国民全員がやるのではないか?と考えてしまいます。

乱文になり申し訳ございませんが、有識者に確認をとりたくご連絡させて頂きました。

お日にちかかっても構いませんので、お返事をお待ちしております。

宜しくお願い致します。』

今回の例では海外積立商品の提案者は『典型的な金融素人によるセールストーク』であることが随所で分かります。

 

①【毎月5万円で積立すれば8%の複利運用で25年後には5,000万円になる、というのは嘘】

海外積立投資では年利8%や10%の運用が確保されているわけではありません。

この様な誤解を招くセールストークをする提案者からは絶対に契約をしてはいけません。

 

海外積立投資の運用は年によっては±0やマイナスになることも往々にしてあります。

ただ、積立を長い年月継続することで平均がとれて、その結果として8%ほどの運用成績になることはあります。

 

運用に際してサイコロで例を一つ挙げます。

サイコロを10回程度振ったとしても1の目が出ないときもありますよね。

一方で6の目が数回出ることもあると思います。

少ない回数しかサイコロを振らなければ全ての目が出る確率には偏りがあることでしょう。

しかし、サイコロを10,000回振ったとすると全ての目が出る確率は等しく6分の1に均されていきます。

 

このたとえの場合

『目の出る確率』が運用成績で『サイコロを振った回数』が積立期間と捉えて下さい。

 

数回サイコロを振っただけの結果だと目にバラツキがあるのと同じように

長く積立を続けてようやく運用成績が安定する、ということがこの例でお分かり頂けたかと思います。

 

海外積立投資では少なくとも10年ほど積立を継続しないと真価は分かりません。

相談者の中田さんは提案者からは運用報告書を見せてもらったとは仰っていますが、たった2年の運用であればたまたま良く見えることもあります。

しかし2年では全く海外積立投資の全貌は見えませんので鵜呑みにすることは出来ません。

 

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②【RL360の契約し始めの頃に運用成績が良く見えるトリックとは!?】

短い期間の運用成績を見せる場合に、運用成績のパフォーマンスが良く見えるトリックも隠されていますので注意が必要です。

というのも海外積立投資では積立金額によってボーナスが与えられるからです。

 

このボーナスというのは積立金額の3~6倍の金額がボーナスとして積立口座に入る仕組みが海外積立投資にはあります。

たった2年の運用報告書ではあたかもパフォーマンスが良く見えるのは実は運用成績ではなく、ボーナス分が影響されているからです。

短い期間の運用報告書を見せて契約を促す提案者の腹黒さが見て取れます。

 

また海外積立投資では保険会社(この場合はRL360社)がファンドを取り揃えて、IFAが運用をします。

IFAの運用手腕次第で同じ保険会社でも運用結果は大きく異なります。

海外積立投資を始める際は資産形成のニーズを明確にして、ニーズに沿った運用をしてくれるIFAを選ぶことが大切です。

 

一方的なセールスをする紹介者は信用出来ません。

自分の都合の良い様に保険会社とIFAを選んで相手に押し付けるセールスでは海外積立投資のメリットは最大限引き出せません。

リスクを説明した上でヒヤリングでニーズを明確にしながらIFAを選んでくれる紹介者から契約をしましょう。

 

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③【税金は払わなくて良い、というのは嘘】

「税金は払わなくてもいい」というのは全くのデタラメです。

利益確定した分の税金は確定申告で自己申告にて払わなければ脱税行為になります。

 

「税金を払わなくてもいい」というフレーズが出るということは海外積立投資の素人業者が販売活動を行っていることが明らかです。

安直に重罪である脱税斡旋行為をしていることを恐らく提案者は気づいていないのかもしれません。

 

また投信法により日本よりも海外の方が運用時に税金がかからないので有利といったデマが流れていますが、これもウソですのでご注意を!

決して税金を払わなくて良いのではありませんので注意が必要です。

 

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③【海外積立投資の紹介者次第で運用が成功するかが決まります】

海外積立投資での成否は紹介者が握っていると言っても過言ではありません。

それは契約者のニーズを汲み取って最適のIFAをチョイスする能力があるかが重要です。

 

しかし、海外積立投資では契約して終わりではありません。

それ以外にも紹介者は非常に大切な役割を持っています。

 

契約後も「住所変更」や「取崩申請」など諸手続きが都度必要です。

この諸手続きにおいては紹介者経由で行うことがほとんどです。

紹介者や仲介者が迅速にアフターサポート出来るかどうかが契約後で非常に大切なポイントになります。

 

正直なところ、中田さんに海外積立投資を提案している紹介者は金融素人業者ですので契約後のサポート面ではかなり不安が残ります。

実は海外積立投資業界では紹介者によるトラブルが頻発しており問題になっています。

 

話の核心に入る前に『海外積立投資を提案する紹介者の裏話』をお伝えしておきます。

 

海外積立投資の紹介者は契約を獲得すると、その後24ヶ月以内に積立金額に応じた紹介コミッションが数回に分けて入ります。

24ヶ月以内に解約をされるとコミッションは戻入になってしまいますので、その間は必死にサポートを行います。

しかしコミッション戻入期間を過ぎた25ヶ月以降になると急に連絡が取れなくなり、契約者が諸手続きが出来ない難民状態になってしまうという問題が頻発しています。

その為、海外積立投資を提案してきた紹介者が信頼に足る人物かどうか契約前にしっかりと見極めすることが大切です。

決して金融庁の無認可の業者から契約をしてはいけません。

後で後悔するのは自分自身です。

 

契約前に紹介者に「有資格者か?」、「金融庁から認可を受けているのか?」について質問してみましょう。

これだけで紹介者が原因での失敗確率はグンと減ります。

 

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【要項】

海外積立投資では運用成績が8~10%と確約されているものではありません。

そして税金がかからないというのも嘘です。

 

甘い言葉を並べて契約を促す自分本位な素人業者が非常に多いですが、紹介者を間違うと後悔するのは契約者自身です。

海外積立投資の成否を握っているのは紹介者といっても過言ではありません。

相手が信頼に足る人物かどうか、金融庁から認可を受けている業者か否かを契約前に必ず確認し見極めましょう。

 

【海外投資の着手前には基本の理解が何よりも大切です】

 

海外投資の情報はちゃんと取扱いが出来れば経済を豊かにしてくれるものです。

しかし海外積立や海外投資は「何だか良さそう」という単純な理由だけで始めてはいけません。

 

 

というのもサイト管理者のわたくしも2009年9月に海外積立投資を契約して

1年も経たない2010年4月の段階で紹介業者が廃業し連絡がつかなくなったことで海外積立難民になった経験があります。

 

 

更に斡旋した業者は運用シュミレーションで「毎年年利12%」と言っていましたが

実際に過去3年の利回りを調べてみるとマイナス2%でかなり誇張していたことが分かりました。

そして資産運用においても考え方を間違って大きく損失を抱えたことがあります。

 

それらの原因というのも

・情報の出処が確かなのか?

・リスクやデメリットは何なのか?

・どういう仕組みになっているのか?などをきちんと理解していなかったからです。  

これらを理解せずに安易に海外投資に着手して「こんなはずじゃなかった」という人はわたくしを含めて少なくありません。

そして「リスク許容度を間違えたり」、「詐欺に引っかかったり」、「提案者が実はちゃんと理解していなくて契約者が困ったり」と問題を抱えた人を多く見てきました。  

しかし根本の原因は海外の投資に関する良質な情報が少ないことが挙げられます。

要らぬ失敗をしないためにも必要なことは良質な情報を取ること、基本の理解です。  

ちなみにわたしが当時運用に関して頭を抱えていた時に知人から教えてもらったのが、海外投資において金融庁に投資助言をする認可を正式に受けている数少ない独立系金融機関の投資顧問会社です。

当然、私も金融機関にいる人間ですから、相当にこの投資顧問会社の下調べをしました。

結果、わたしは最後の駆け込み寺としてここに行き着いたのですが、担当の方も真摯に対応してくれて窮地を救ってくれました。

以降は金融機関に勤務している身でありながら顧客としてお世話になっています。

また私の担当の荒木大志さんが投資家向けに限定配信しており、今では金融や海外投資の業界で多くの人が登録して有名になっているメルマガがあります。

基本を理解するのに分かりやすく書いてあるメルマガなんですが 実際に荒木さんに問合せをして貼り付けの許可を頂いたので以下にリンクを貼っておきます。 

海外投資や資産運用を検討している方は曖昧な状態で着手される前にまず参考にしてみて下さい。  

メルマガはわたしが執筆したものではなく第三者機関のものですが

無料で良質な情報なのでこれから検討をされる方はまずここから情報を収集されることをおすすめします。

お客さんのフォローができる人数制限があるようで登録者数にも上限があるそうですので情報を参考にするのであればお早めに!

【海外投資に関する推奨メルマガ(無料)】  

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